ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
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2023.02.22
やった! 今夜はばっちり晴れた!
いざ星空撮影!
あれ? レンズが曇って撮影できない……。
アウトドア撮影は一期一会。同じ景色には二度と出会うことができません。
そんな大切な1枚の撮影に失敗を許されない!
「レンズヒーター360IV」は、撮影の大敵である結露を防ぎます。
このページでは、ビクセン「レンズヒーター360IV」の特長について、製品製造にあたって監修をいただいたプロカメラマンの竹本氏のコメントとともにご紹介します。
結露とは、大気中の水蒸気が外気温より低い温度の物体に接触すると水滴化する現象です。
特に星空撮影は気温や湿度が変化しやすい夜間に行うため、カメラ機材が外気温より低い温度になりやすく、レンズの結露に悩まされます。
結露の生じやすい環境では、予め本製品などでレンズを保温し、結露を防止することが大切です。
世界初※、発熱体に薄くて柔軟なヒーター素材「カーボンナノチューブ」を採用しました。「カーボンナノチューブ」を素材とすることで幅広い「面」でレンズを温めることが可能となり、効率よく、確実かつ安全にレンズの結露を防ぐことに成功しました。
※レンズ用ヒーター用素材としての「カーボンナノチューブ」採用は世界初。2023年2月現在、当社調べ
ファスナー部分にはフェルトのように柔らかい面ファスナー「マイルドファスナー」を採用。さらに側面にはフィンガーフックを配置しています。こうした工夫により、3つの「S」のメリットが生まれました。
〇Silent
ヒーターとファスナーのどちらも柔らかい新素材のため、従来のレンズヒーターにあった、着脱時の“ベリベリ音”がありません。
〇Soft-touch
軽い力でもしっかりと固定できるため、着脱時に力を入れる必要がないことから、ピントのズレや使用中のヒーターズレといったミスを軽減します。
〇Speedy
ヒーターを簡単に取り付けられるように、ヒーター先端に滑り止めを加工し、側面には指を置けるフィンガーフックを配置。1回の操作で簡単確実に取り付けることが可能です。
💡プロカメラマン竹本さん
今回の製品で特に評価できる点としては、レンズヒーターの着脱操作のスムーズさ、そして確実性です。
もちろんレンズヒーターとしてしっかりレンズを温めてくれることが性能としては最も重要ですが、その前提となるのが、しっかり確実に、ヒーターをレンズに装着できることです。
フィンガーフック、マイルドファスナー、そして「カーボンナノチューブ」採用による「面」でレンズを温めることが可能なこの製品は、プロユースに応えるレンズヒーターに仕上がっています。
また着脱操作がスムースであることは、カメラのピント位置のズレ発生を防ぎます。これは失敗が許されない撮影現場では非常に重要なことです。
レンズの結露予防効果を長時間持続できる最適な消費電力(2.5W)を設定。
10,000mAhモバイルバッテリーの使用であれば最大約14.8時間保温を持続できるため※、バッテリーの消耗を気にせず長時間の撮影に集中できます。
また、熱によるレンズ性能への影響も最低限に抑えています。
※20℃・外気温、使用環境、バッテリー特性に依存
💡プロカメラマン竹本さん
現在はさまざまなスペックのバッテリーが市場にあることから、低消費電力であることは必須ではないかもしれません。しかし、バッテリー切れ=レンズヒーターが使えない、つまりは撮影できないわけですから、夜間の長時間使用を前提として設計されている点を評価します。
低消費電力にもつながっていることですが、むやみにレンズヒーターを高温にはしないで、「カーボンナノチューブ」素材によりレンズを「面」で効率よく適切に温めることに成功しており、その点を高く評価します。
●スパイラルコード採用
電源コードの一部には、伸縮性のあるスパイラルコードを採用。
撮影中に誤ってコードを引っ張ってしまっても、カメラなどに強いショックが伝わりにくく安心です。
また、コードをカメラに巻き付けることで、コードに風が当たって発生するブレを低減します。
💡プロカメラマン竹本さん
スパイラルコードの採用は、過酷な環境下での撮影を考えた場合にたいへんありがたいです。風によるコードの揺れが撮影に影響するケースが多く、機材に巻き付けやすいスパイラルコードは強い味方です。
●収納に便利 着脱式電源コード
電源コードは着脱式で、持ち運びの際に便利です。(スパイラルコード以外の部分)
電源コードには、USB Type C端子を装備しており、USBモバイルバッテリー等の使用が可能です。
市販のUSBコードも使用でき、撮影環境やお好みに合わせてコードを組み合わせいただけます。
💡プロカメラマン竹本さん
撮影のためにカメラ、三脚、その他機材を何台も持ち運ぶことを考えると、「収納性」は重要なスペックです。撮影に合わせてコードやバッテリーを選んで使えることは、たいへんありがたいです。
今回のビクセン「レンズヒーター360IV」開発にあたっては、プロカメラマンである竹本氏に監修いただき、新たな素材の採用や各所にさまざまな工夫を行いました。さいごに、レンズヒーターの必要性、重要性について、竹本氏のコメントをご紹介します。
💡プロカメラマン竹本さん
冬場に限らず、夜露は気温や湿度の急激な変化によって季節を問わず発生します。特にタイムラプスなど長時間にわたる撮影では、夜露のリスクを予測することはきわめて困難です。そのため、失敗が許されないテレビや映画撮影などプロの現場では、『夜露は発生するもの』として対応します。つまりどんな現場であっても、『常にレンズヒーターを装着すること』が当たり前になっているのです。
勘に頼らず、星空にレンズを向ける時には必ずレンズヒーターをつかう。繰り返しますが、レンズヒーターとは冬場の撮影のために用意するものではなく、星空撮影の際には通年、常にレンズに装着するアイテムなのです。
毎回の撮影時に必ず使うアイテムですから、ストレスなくしっかりと装着ができて、確実にレンズを温めて結露を防ぐことができるもの。つまり星空撮影の成功を約束してくれる、安心して使えるスペックのレンズヒーターは必須なのです。今回、このようなニーズに応える製品を作り、星空撮影をされる方々に夜露を気にせず安心して撮影を楽しんでいただけるようにとの想いから、ビクセン「レンズヒーター360IV」を監修させていただきました。
竹本宗一郎氏
大阪芸術大学卒。暗闇から光を取り出して魅せる日本で唯一のナイトカメラマン。世界各地の夜の絶景をフィールドに、ネイチャードキュメンタリー番組や映画、CMなどの特殊撮影を数多く手がける。星空やオーロラ、発光生物など特殊機材を使った超高感度や超高画素撮影に精通し、メーカーの技術開発におけるスーパーバイザーとしても活躍中。主な執筆「タイムラプス動画撮影テクニック」、「天体ビデオ撮影マニュアル」、「天体ビデオ撮影入門」、「月刊天文ガイド」、「ビデオサロン」、「ナイトタイムラプス撮影テクニック」、「星空タイムラプスへのステップアップ」他多数。主なTV出演「情熱大陸(TBS系列)」、「グレートネイチャー(NHK)」、「コズミックフロント(NHK)」、「3原色の海へ(WOWOW)」他。
仕 様 | |
商品名 | レンズヒーター360IV |
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ヒーター形式 | カーボンナノチューブヒーター(発熱部:20×260mm) |
温度特性 | 外気+10℃(ヒーター本体:20℃において) |
電源・消費電力 | USB電源・5V 0.5A 2.5W |
電源コード | USB A(オス)、USB-TypeCコネクター着脱式、コード長1,000mm(+スパイラルコード200~500mm) |
動作目安 | USBモバイルバッテリー10,000mAh・37wh
(満充電)使用時約14.8時間 (20℃において。外気温、使用環境、バッテリー状態や特性に依存) |
取付目安 | 円筒状の部位 長さ30mm以上、外径45~100mm(推奨) |
サイズ | 30×600mm(フィンガーフックを除く。電源コード別) |
重量 | 約69g(本体42g、コード27g) |