ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
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2019.02.14
コンパクトで持ち歩きやすく、サッと取り出して、気軽に使える双眼鏡@シリーズ。
約55cmという近距離でもピントが合わせられる@シリーズなら、普段何気なく見ている景色や植物の意外な造形やその美しさにハッとしてしまいます。
今回、身近にある日本の野草の素晴らしさを伝えるため、全国をまわり活動中の「ハーブ王子」こと、山下智道さんが、@シリーズを使った野草散歩の魅力を教えてくれました。
じゃーん。
突然ですが、これなんだと思いますか?
答えは、セイバンモロコシ、セイヨウカラシナ、ヘラオオバコ、ヨモギ、ヤブカンゾウ、ノゲシ、ノハカタカラクサ、スミレ、クサギ、メマツヨイグサ、アカツメクサ、ウラジロチチコグサ、ヒメジョン、オオアレチノギク、アレチギシギシ…
みなさんが日ごろ「雑草」と認識している植物ですが、これらは立派な野草、「ハーブ」なんです。
このハーブはすべて、冬の多摩川で双眼鏡@シリーズを使ってみつけたハーブ達。
野草とは思えない、多彩な表情にグッと引き込まれてしまいます。
こんな素敵なハーブの見つけ方と観察の魅力を教えてくれたのが、身近にある日本の野草の素晴らしさを伝える活動をしている「ハーブ王子」こと、山下智道さん。
ハーブ王子/野草研究家 山下智道さん
北九州市出身で全国を舞台に活躍中の野草研究家・山下智道さん。日本人の知恵や伝統が忘れさられないように、野草の伝統を復活させたいと「ハーブ王子」という名前で活動をしています。
オフィシャルサイト:https://www.tomomichi-yamashita.com/
ハーブ王子が定期的に行っている観察会にお邪魔して、@双眼鏡を使った野草散歩を体験してきました。
ビクセンハーブのことは全然分かりません!今日は宜しくお願いします!
ハーブ王子よろしくお願いします。冬の時季は植物観察に不向きと思わていますよね。でも冬は美しいロゼットが観察できるんです。ロゼットが分かると、冬の外歩きが楽しくなります。
これはヘラオオバコのロゼットですね。
ビクセン王子、「ロゼット」ってなんですか?
ハーブ王子これはヒメムカシヨモギのロゼットです。
ロゼット(rosette)とは、越冬する草本植物に多く見られる姿で、茎がほとんど伸びず、放射状に葉を広げた姿のことです。語源は「バラ」に由来します。どことなく八重咲きのバラの花に似ていますよね。
ビクセン確かに!花が開いているようにみえますね。ロゼットの双眼鏡での観察ポイントを教えてください。
ハーブ王子肉眼では見れない、葉や茎の細かい毛や葉脈がわかります。@双眼鏡の4倍で足元のロゼットのトライコーム(葉の表面の微小な毛)の違いを観察すると面白いと思います。また中心をじっくりと観察すると、鮮やかなコントラストが分かりますよ。
遠くの草木は6倍で探してみましょう。
冬の寒さに耐えて芽吹き成長する逞しい野草達がまっています、早速いきましょう!
ビクセンは、はいっ!
駅より川沿いの土手まで降りてきました。
本当にこんなところにハーブが…?と内心疑っていると、王子が次々とハーブを紹介してくれました。
ハーブ王子これはキク科、ハルジオンのロゼットですね。ピンク色の舌状花をつけ 恥ずかしそうに蕾が垂れるのが特徴ですね。
ビクセン双眼鏡で観察するとトライコームがハッキリ分かりますね。
ハーブ王子 こっちはヘラオオバコのロゼットですね。ヨーロッパ原産で江戸時代末期に侵入した帰化植物です。
ハーブ王子 こちらもトライコームがキレイですね。
ハーブ王子 こっちは西洋ハーブのメマツヨイグサのロゼットですね。 若い芽や花、根も食べることができます。根っこはピクルスにしても美味しいんですよ。
ハーブ王子 メマツヨイグサは、葉先が尖っていて、赤い斑点がでているのが特長的です。ツキミソウオイルとして有名です。
ハーブ王子 ナガバギシギシのロゼットですね。ギシギシは種類が色々あるんですよ、ギシギシ、アレチギシギシ、エゾノギシギシ、ナガバギシギシ‥‥。
ハーブ王子 ギシギシは独特のぬめりが出て、それがジュンサイに似ているので、昔から“丘(おか)ジュンサイ”と呼ばれています。根っこは染料としてもオススメです。綺麗な黄色に染まりますよ。
ビクセン このロゼットはなんですか?
ハーブ王子 これはオオアレチノギク。
ハーブ王子 美しいトライコームが特長の野草です。
ハーブ王子 お!このロゼットをよくみてください。このギザギザの葉っぱ、見覚えがありませんか? 双眼鏡で観察してみてください。
ビクセン もしや…!これはダイコンの葉っぱ…?
ハーブ王子
大正解!そうこれはハマダイコンのロゼットです。
抜いてみると…
ビクセン すごい!思ったよりずっとダイコンですね!多摩川にダイコンが生えているなんて驚きです。
ハーブ王子 ここからはロゼットではありませんが、多摩川で逞しく生きる野草を紹介します。
ハーブ王子 これはセイバンモロコシですね。英名は、ジョンソングラスといいます。赤紫色で目立つカッコイイ野草です。食べることはできませんが、アフリカではセイバンモロコシの仲間で葉をすりつぶしてクレープにして食べる地域もあるそうです。
ビクセン 素敵な色ですね、どうやってこんなきれいな色を作り出すんだろう…!
ハーブ王子 あ!あの木はもしかして!@双眼鏡の6倍で確認してみましょう。
ハーブ王子 やっぱり!タマツバキ(ネズミモチ)ですね。ツバキとついていますがモクセイ科で、オリーブや金木犀の近種です。 日の光で葉脈が透けてとてもきれいです。
ハーブ王子 果実が女貞子(じょていし)という生薬で強状などの作用があります。アンチエイジングにも効果アリと言われ、九州の方ではねずみを田の神、農耕の神として大黒様に奉納する風習があり、大黒様の木という意味でテゴッサーノキと言われています。
ハーブ王子 こちらも@双眼鏡の6倍で発見しました!オニグルミの木ですね。
ハーブ王子 国内に自生しているクルミは(ほぼ全て)オニグルミになります。
ハーブ王子 秋には、美味しい実をつけます。クルミ類の中でも一番殻があついので恵がつき、味も濃くてとっても美味しいですよ!
野草観察と採取に夢中になっていると、あっという間に2時間が経過。観察会は終了です。
観察会後は、王子特製のクロモジ茶とアカメガシワで包んだヨモギモチ、ゆずのコンポートでティータイムです。野草とは思えない見た目と上品な味です…!
ビクセン王子はなぜこのような活動をされているんでしょうか?
ハーブ王子
幼い頃に習っていた生け花ですね。ちょっと変わった生け花で、自然の中で自分で植物を採ってそれを生けるんです。自然に恵まれた環境だったので、とても楽しくて植物のことが大好きになりました。植物のことをもっと知りたいと思ったのがきっかけです。
野草は昔から生活の一部(お茶、薬、染物、野草風呂など)として取り入れられるほど、活用されていましたが、残念な事に現在はほとんど使われなくなってしまっています。
身近な自然で感じていただきたい、そして大切にしていきたいからこの活動をしています。
ハーブ王子 僕は祖母が教えてくれたドクダミ茶、スギナ風呂、ヨモギ団子といった野草の効能を 生かした伝統を守り、またこの伝統を今の日本に復活させたいと強く思い【ハーブ王子】という名前で活動しています。
ビクセン王子の活動や考え方は私たちビクセンの取り組みと非常に近いのかもしれません。 私たちが販売する双眼鏡やルーペなど、光学機器で見つめるその先には、星空、野鳥、木々や草花、また微生物などの自然があります。自然科学に興味を持っていただくきっかけを生み、探求心を育て、学ぶ楽しさをもっともっと広めていきたいと考えています。
ビクセン今回の双眼鏡を使った野草散歩。いかがでしたか?
ハーブ王子普段の観察でもルーペや双眼鏡は必須アイテムです。@双眼鏡は初めて使わせてもらいましたが、とても軽くて使いやすいです。
ハーブ王子 見たいものにサッと合わせられて良く観えます。ストレスがないですね。
ハーブ王子 植物の細かな部分がはっきり見えて、より自然の形の美しさや生きるための進化を感じることができました。
ビクセン
ありがとうございます。近距離でもピントが合うこの@シリーズは、コケやシダで有名な青森県の奥入瀬渓流のNPO団体 奥入瀬自然観光資源研究会 おいけんから「コケ散歩」に最適、とお墨付きをいただいている双眼鏡です。
軽くてコンパクトで立ったまま足元にピントが合わせることができたり、ぐっと近づいてルーペのように観察することができます。
本体カラーは景観の邪魔にならないよう、反射しないマットなアースカラーにするなど、開発には工夫を重ねました。
今後、コケ散歩の必須アイテムになりそうです。
ハーブ王子そうだったんですね!コケも大好きなので、観察に行きたくなりました。また一緒に散歩に行きましょう!
ビクセンぜ、是非!
ビクセンスタッフも終始ドキドキする、最初から最後まで爽やかなイケメンっぷり…。流石王子…!
コンパクトで持ち歩きやすく、サッと取り出して、気軽に使える双眼鏡@シリーズ。
今回は野草散歩でしたが、コケ観察や美術鑑賞など様々な用途に使えます。
身近にある、身近なものが、キラキラと輝き出す。
毎日ちょっとだけ寄り道したくなる、そんな双眼鏡です。