ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
「明けの明星」や「宵の明星」と言うけれど、金星は夜中に見えないの?
...そう、どんなにがんばっても、夜中に地球から金星を見ることはできません。
その理由をすぐ答えられたら、それは宇宙から見た惑星の様子がわかっている証拠。
今年の夏は金星を知って宇宙を学ぼう!
地球など惑星は自分から光を出すのではなく、太陽光に照らされることで見えています。月のような衛星も同じです。だから太陽光の当たっている部分と当たっていない部分があり、それが満ち欠けとなって見えるのです。上の写真はほぼ1か月ごとに撮った金星です。このように天体望遠鏡で金星を観察すると、まるで月のように満ち欠けをしていることがよくわかります。
公転軌道上を移動している惑星同士の距離は、大きく変化します。それで地球から見た金星の大きさも大胆に変わります。太陽と地球の距離を1とする(※1)と、金星が地球に最も近づいた時が約0.3、最も遠い時は約1.7、見た目の大きさは最小時の約6倍まで大きくなります。ほかの惑星も同じように地球との距離は変化していますが、そもそも地球からすごく離れているので大きさの変化を感じにくく、金星はすぐお隣の近い惑星だからよくわかるのです。
※1...太陽と地球との平均距離は1au<天文単位>=約1億5,000万kmと定義されています。
イラストAは宇宙から見た太陽と金星と地球です。地球から見て金星が太陽からいちばん離れている位置を最大離角[さいだいりかく]と言い、このときに最も長い時間、金星を観察することができます。地球から見た天球上で、太陽の西側に最も離れるときを西方[せいほう]最大離角(明け方の東の空に見える)、東側を東方[とうほう]最大離角(夕方の西の空に見える)と呼びます。金星と太陽がピッタリ重なるときは合[ごう](内合・外合)と言い、その前後数日を含めて金星の観察には適していません。
また金星がいちばん明るくて見やすいときを最大光度と言いますが、これは
① 地球との距離が近い
② 太陽に照らされている面積が広い
この2つの条件の微妙なバランスによって決まります。
<イラストAで金星の位置も確認してみよう!>
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光学形式:屈折式
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