ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
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メーカー小売希望価格: ¥682,000 (税抜価格 ¥620,000)
超短焦点アストログラフ、VSD100F3.8。良像範囲は直径70mmまで維持(光量約60%)、星像は写野周辺部でも約15ミクロンという、極めて優れた平坦性を実現しています。各レンズの特性に合わせて個別に開発した天体用特殊コーティングを全面に施すことで、ゴーストやフレアが極めて少ない、非常に高いコントラストの描写性能を発揮するとともに、それぞれレンズ1面あたりの最大透過率99.9%を達成しています。※VSD100F3.8鏡筒のシステムチャート・FAQ等についてはビクセンホームページをご覧ください。
クラス最高峰の明るさF3.8を実現するとともに、645判をカバーする平坦な像面を確保、さらには青紫色のにじみ(青ハロ)を極限まで抑えるため、ビクセンが採用したのが新設計5群5枚のレンズ構成。前群にSDレンズ、後群にSDレンズを配することで、4群4枚構成(SDレンズ1枚)では補正しきれなかった青ハロ、さらには非点収差やコマ収差などの諸収差を極めて高いレベルで補正することに成功しました。
ストレール強度は4群4枚構成と比較して約10%改善、視野中心から離れても急激にストレール強度が下がることはなく、微光星の検出にも強いです。良像範囲は直径70mmまで維持(光量約60%)、星像は写野周辺部でも約15ミクロンという、極めて優れた平坦性を実現しました。
レンズ枚数の増加によるコントラスト低下に対しては、各レンズの特性に合わせて個別に開発した天体用特殊コーティングを全面に施すことで、ゴーストやフレアが極めて少ない、非常に高いコントラストの描写性能を発揮するとともに、それぞれレンズ1面あたりの最大透過率99.9%を達成しました。
設計値どおりの高い性能を発揮させるため、各製造工程においても品質向上を目指した新しい取り組みを実施しました。
ガラス製造工程においては、5種のガラスすべてに精密アニール処理(熱処理によってレンズの分子配列を整え、光学的性能を均一化)を施し、屈折率の均質性を極限まで高めることを実現しました。
さらに、新たに大型レーザー干渉計Zygo Verifire ATZを導入、高密度カメラ(1000×1000画素)によって、レンズ上にある急峻な形状変化なども逃すことなく、正確にとらえることを可能としました。 アス、クセに至るまで個々のレンズのデータをチェック、これまでは不可能であった極めて詳細なレベルでレンズ品質管理を実現しました。 なお、今回導入した大型レーザー干渉計Zygo Verifire ATZは、天体望遠鏡にみられる大口径レンズを歪みなく測定するため、精密除振台ごと縦置き*1にしてあります。こうした設置は世界でも採用例が極めて少ないものです。
*1 一般的に干渉計は横置きとする場合が多いですが、横置きの場合、レンズが大きいとレンズの自重によって歪みが生じるため、検査結果に影響を与えると考えられています。
※Zygo?およびVerifire?は、Zygo社の登録商標です。
高性能なカメラ専用望遠レンズを上回る性能を目指し、設計性能評価には写真撮影を意識したMTF(Modulation Transfer Functionの略、カメラ用レンズの性能評価に使われる指標)を採用しています。 これにより、従来のスポットダイヤグラムによる印象評価と比較して、シビアな性能評価が可能となりました。天体望遠鏡鏡筒としては、これまでにない新しい試みです。
645判カメラを余裕をもって装着できるピント装置には、精密な直進ヘリコイド方式を採用しています。繰り出し量はバーニヤによって20?mまで正確に読み取ることが可能です。目盛り部は彫刻仕上げとなっています。
大型突起付きのゴムリングは、寒冷期に手袋をはめたままでも操作性が確保できる造りとなっています。ヘリコイド内筒の回り止めのコマには“すり割り”を入れ、ガタのない回転が得られるよう配慮し、大型カメラを装着した高負荷状態での寒冷期使用時でも、スムーズさの確保を実現します。
鏡筒先端には衝撃緩衝用ゴムリングを装備し、光学系を保護しています。フードの長さと内部の遮光環の位置、そしてその直径のバランスを吟味し、レンズ設計段階でのゴースト解析と相まって、迷光を防止しフレアの発生を抑えることに成功しました。
オプションパーツとして、新設計3群3枚構成のレデューサー(0.79×)を用意しており、併用により300mmF3.0の極超短焦点のアストログラフとして使用いただけます。
鏡筒部
接眼部
サイズ・重さ
その他