ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
イメージ読み込み中
—
FL55SS鏡筒用の高性能フラットナーレンズとレデューサーレンズおよび接続リングのセットです。像面の平坦化により写真性能が向上、また焦点距離を約0.79倍に短縮します。
※フラットナーとは
通常の光学設計では写野周辺に収差が発生し、点像が流れて写ります。フラットナーはそのような収差を補正し、写野周辺までしっかりと星を点のままで撮影するための補正レンズです。
※レデューサーとは
望遠鏡の焦点距離を短くし、F値を明るくする補正レンズです。天体撮影の構図にバリエーションが広がります。
フラットナーHD for FL55SSはFL55SS鏡筒の焦点距離変化を最小限に抑えつつ直焦点による平面性を改善、写真性能が大幅に向上します。イメージサークルΦ44mmを確保、フルサイズ一眼カメラの写野をカバーできます。また、セットに含まれるレデューサーHD5.5との併用によりイメージサークルΦ44mmを維持しながら焦点距離を約0.79倍に短縮(F5.5→4.3)。さらにシャープネスも大幅に向上、フルサイズ一眼カメラの写野全面にわたり鋭い星像が得られます。
一般にカメラレンズや標準的な高性能アストログラフ(鏡筒)で星雲などの淡い対象を撮影した場合、「画像周辺の光量低下」が作品の完成度に大きく影響を及ぼします。
撮影画像にPC用レタッチソフトなどで強調処理を加えることが多い天体写真では、周辺光量の問題を解決するために専用PCソフトによる「フラットフレームによる補正」という撮影方法が存在します。 しかしながら難易度の高い撮影方法であり、この撮影方法がうまくいくかどうかで作品の良し悪しが変わってくることから、「画像周辺光量の低下」は多くの天体撮影者を悩ませるハードルでした。
そういった悩みを解決し初心者でも気軽に天体撮影を楽しめるよう、「周辺光量の豊富さ」にこだわって設計されたのが、FL55SS専用フラットナー&レデューサーのセット「レデューサー HD キット for FL55SS」です。
「レデューサー HD キット for FL55SS」使用時は、フルサイズ一眼レフ周辺端で「周辺光量86%」を達成。60%以上の周辺光量があればイメージサークルとして成立することを考えると、余裕の明るさが得られ、前述の「フラットフレームによる補正」などの画像処理をしなくても周辺光量が豊富な画像を得られます。
また、「レデューサー HD キット for FL55SS」に付属の「フラットナーHD for FL55SS」のみを使用した場合、フルサイズのイメージサークルΦ44mm端でもほぼ完璧に近い「周辺光量96%」の確保に成功しました。 この値はイメージサークルの端いっぱいでの値ですから、実際にフルサイズ一眼カメラで撮影すれば周辺光量低下を殆ど感じない画像が得られます。
これにより撮影後の画像処理を大幅に簡略化することも可能となり、より気軽に星雲・星団の天体撮影が楽しめるようになりました。
レデューサー・フラットナー併用、フラットナー使用時の周辺光量
フルサイズ一眼レフ使用の場合
・フラットナーのみ使用 96%
・フラットナー+レデューサーHD5.5併用 86%
APS-Cサイズ一眼カメラ使用の場合
・フラットナーのみ使用 99%
・フラットナー+レデューサーHD5.5併用 97%
周辺減光の様子
FL55SS鏡筒+フラットナーHD for FL55SS+レデューサーHD5.5
標準的なカメラレンズまたはアストログラフ
レンズ面にはVSD100F3.8、SDレデューサーHD等で定評のある高品位反射防止コーティング:ASコーティング(1面当たり透過率99.9%以上)を採用。さらに丁寧なつや消しなどを施し内面反射と光量ロスを徹底排除しています。
フルサイズ・APS-Cについて
一眼カメラにおける受光部平面(センサーまたはフィルム)の大きさ形状を表すサイズの通称です。主なサイズとしてフルサイズ(36×24mm)、APS-C(23×16mm)、フォーサーズ(17.3×13mm)があります。カメラ機種により多少の違いがありますので、詳しくは市販のカメラ説明書、カタログ等にてご確認ください。一般に受光部平面が大きいほど広い範囲を撮影できます。
フラットナーHD for FL55SS
フラットナーHD for FL55SS+レデューサーHD5.5
レデューサーHD5.5
その他:EXチューブ66
※1:良像範囲、かつ周辺光量60%以上を確保。Φ44mmでフルサイズをカバー