Vixen の科学情報誌 So-TEN-Ken(ソウテンケン) WEB版

はじめての天体撮影 16時間め
「ふたご座流星群」を撮ろう

画像「ふたご座方向から流れる流れ星」

<ふたご座方向から流れる流れ星> 赤道儀で追尾して撮影。レンズ焦点距離:24mm/露出:20秒/絞り:F2.0/ISO:3200/流れ星が写った複数画像を合成。撮影:©井川俊彦(2017.12.14)

用意するもの

●一眼デジタルカメラまたはミラーレスカメラ
●広角レンズ(14〜35mmぐらい。魚眼レンズもおもしろい)
●三脚
●レリーズ(リモートコード)
●レンズヒーター
●赤道儀★
★はなくてもOK。

カメラの設定

●ISO:なるべく高く(1600〜6400)
●絞り:なるべく開く(F1.4〜4)
●シャッタースピード:4〜15秒(要テスト)
●ドライブモード:連続撮影
●レリーズ:Mまたはバルブ
●カメラを向ける方向:好きな方向でOK
●なるべくレンズヒーターを使用する

通常の天体撮影とは違う「流星群の撮影テクニック」

通常の天体撮影は長時間露光が多いですが、流れ星の場合は“動いているものを撮る”感覚で。シャッタースピードは4〜15秒ぐらいを目安に、テスト撮影をしてみて決めましょう。迷った場合は“明るめ”よりも“暗め”を選びます。明る過ぎると撮影後の修正がきかない場合がありますが、暗めであればある程度可能です。そしてドライブモードは連続撮影を使用します。流れ星は気づいてからシャッターを押すのでは間に合わないので、“数撃ちゃ当たる”作戦で数十分〜数時間シャッターを切り続け、撮影後に画像をチェックして、尾を引いた流れ星が写っていたら「やったー!」。シャッターを切り始めたら、後はカメラに任せて暖を取ったりしていても大丈夫です。その場合は特にカメラ設置場所に注意! カメラが転倒しないよう、三脚や地面の安定を確認するとともに、人や車の往来の邪魔にならない場所か、危険はないか、今一度見直しておきましょう。
今年のふたご座流星群のオススメは2022年12月13〜16日ですが、撮影をするなら、撮影画像が月明かりの影響を受けない12月14日の22:00までがイチオシです。また12月23日(新月)に極大を迎えるこぐま座流星群、2023年1月4日のしぶんぎ座流星群もぜひトライしてみてください。