ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
夜空を見上げて、「あれはおとめ座。こっちがしし座」なんて何気なく名前を言えたらいいですよね。
実は星座の位置や形は、ちょっとしたコツですぐにマスターできるのです。
例えば春の星空だったら...、
ほら、こんな感じで...。
星座を形作る恒星は動かない天体。一方、地球を含む惑星は太陽を中心に周回しています。そして地球はその軌道を1年で1周するので、1年後にはまた同じ場所に戻ってきます。だから1年後に地球から見る恒星は同じ場所で同じ形をしているのです。つまりここで春の星座を覚えておけば、来年の春も10年後の春も、また役に立つわけです。
北寄りの空にある北斗七星からスタートしましょう(ちなみに北斗七星はおおぐま座という星座の一部分です)。北斗七星のひしゃくの柄を、そのカーブを生かしながら延長してみます。すると最初にオレンジ色の明るい星、うしかい座の1等星アルクトゥルスにぶつかります。さらに延長し続けると、今度はおとめ座の青白い1等星スピカににたどりつきます。今、描いたカーブは春の大曲線と呼ばれ、春の星座を見つける基本となります。春の大曲線をたどるには、おおぐま座・うしかい座・おとめ座がよく見える時間帯、
3月中旬 22:30〜夜明け前
4月中旬 日没後〜2:00
5月中旬 日没後〜0:00
を狙います。
※時刻は東京を基準としています。
まずしし座の1等星レグルスをみつけます。星空にコンパスで弧(=春の大曲線)を描いているところを想像して、そのコンパスの針の位置にあるのがレグルスです。獅子の上半身は獅子の大鎌[ししのおおがま]と呼ばれ、反転した「?」の形に並んでいるのもわかりやすい特徴です。獅子の尻尾にあるのは2等星のデネボラで、このデネボラ・アルクトゥルス・スピカの3つを結ぶと春の大三角の完成です。
自分は動かずに毎年同じ姿を見せる恒星が“レギュラー”だとすれば、それぞれ違う速度で周回している惑星や衛星はそのときどきの“ゲスト”。今年の春はゲストの金星と木星、それに月が素敵なショーで魅了します。
金星と木星が大接近。この2惑星は昼間14:00頃に最も近寄って、時間がたつと少しずつ離れていき、日没で空が暗くなってくると西の空で仲良く並ぶ姿が見え始めます。-4.0等の金星と-2.1等の木星が大接近となると明るすぎて、「あれ、もしかしてUFO?」なんて声が聞こえてくるかも。天体望遠鏡で観察するときは、低倍率にすると2惑星が1つの視野に収まります。木星の周りに見える4つのガリレオ衛星も見えるでしょう。最も接近しているのは3月2日ですが、前後1週間ぐらいはずっと2惑星の仲の良い姿が見られます。
九州南部〜南西諸島限定ですが、三日月に金星が隠される金星食が起ります。
鹿児島 21:09
那覇 20:56
石垣 20:53
それ以外の地域でも三日月と金星がすごく近づくキラッキラした光景が見られるので、日没〜20:00頃(東京の場合)の西の空に注目! です。
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