ビクセン | 天体望遠鏡、双眼鏡を取り扱う総合光学機器メーカー
まだ天体望遠鏡を触ったことのない人でもわかる!
天体望遠鏡の基本と選び方を、超ビギナー目線で説明します。
2時間め » 屈折式[くっせつしき]と反射式[はんしゃしき]
4時間め » 自動追尾と手動
天体望遠鏡をのぞいていると、星がどんどん移動していきますよね。
これは地球が自転をしているからですが、その速度は意外と速く、常に鏡筒の向きを調整しないと同じ星を見続けることはできません。
これを自動で調整してくれるのが、自動追尾という機能。
天体の動きにぴったり合わせてモーターで鏡筒を動かし、まるで天体が動いていないかのように見続けることができます。
これは特に撮影を行うときに重要で、追尾を行わないと星は流れて線状に写りますが、自動追尾を行うと星を1つ1つの点として写せます。
<追尾しないで撮影>
地球の自転によって星はどんどん移動し、線状になって写ります。
<自動追尾撮影>
星は点状に写り、中央にペガススの四辺形が見えています。撮影 : ©大野裕明
星の動きと鏡筒の動きを一致させるには、赤道儀の軸が天の北極(≒北極星)を指すように向きを調整する作業(=極軸合わせ)が必要です。
これは天体が北極星を中心に弧を描くように動いているから。
自動追尾でも手動でも、赤道儀を使う場合は常にこの極軸合わせが必要で、追尾撮影するときは、特に正確に行う必要があります。
また自動追尾はモーターで行うので、電源も確保しておく必要があります。
自動追尾は毎回、極軸合わせを行ったり、電源を用意しなければならない点が面倒なようですが、極軸合わせは繰り返すうちに楽にできるようになります。
また正確に合わせるための極軸望遠鏡やポーラメーターというパーツもあります(主に別売)。
自動追尾用のモーター等を後から買い足せる赤道儀もあるので、まずは手動で極軸合わせに慣れてから自動追尾を取り入れるのも一案です。
5時間めは、自分で探さなくても見たい星を望遠鏡の視野に入れてくれる自動導入についてお話しします。
モーター類はついていないので、手動で天体を導入し、手動で天体を追うタイプ。
ただしこの「AP」は、システムがモジュール化されていて、ご自分でカスタマイズすることができます。
後からモーター類を買い足して、自動導入や追尾ができるようにグレードアップ可能。
また極軸望遠鏡やポーラメーターを接続することもできます。
上記のAPマウントに赤経モーターモジュールとコントローラーが付属され、自動追尾が可能になったタイプ。
さらに赤緯モーターモジュールを買い足すと、赤経・赤緯の両方向にモーターで動かすことができ、自動導入も可能になります。